ノンコンタクト チャッキング
特許登録済
ノンコンタクト チャッキングの特徴
ベルヌーイ方式とは異なる、独自開発した非接触吸着技術を採用しています。
給気圧力・吸引圧力とのバランスで、非接触かつ低ストレスにワークを把持することが可能です。
独自の非接触吸着技術
●安定した浮上特性 :ワークを支持する流体膜の安定性は、気体軸受そのものです。振動はありません。
●空気消費量が少ない :給気・吸引ともに、絞りをかけて高効率を達成し、空気消費を抑えています。
●優れた静音性 :空気の流れはとても緩やかです。運転音はなく、塵や埃を巻き上げません。
高精度
●隙間調整 :給気圧力と吸引圧力の組み合わせで、隙間の調整が可能です。
●高精度 :浮上隙間は吸着面に対して均一です。ワークは高精度な平面で支持されます。
高い基本性能
●低ストレス :ワーク全面を流体膜で支持。保持力は一様です。ワークにストレスを与えません。
●強い把持力 :非接触でありながら、真空吸着盤に匹敵する把持力を発揮します。
●クリーン :ワークに接触しません。多孔質体を透過する流体は、クリーンです。
ノンコンタクト チャッキングの概要
流体静力学による安定した浮上特性と、真空吸引による予圧効果で低ストレスと強力な把持力を両立
パージ+バキューム=ノンコンタクト チャッキング!
浮上のしくみ
ノンコンタクトチャッキングは、カーボン製多孔質体を利用した静圧気体軸受の技術を基礎としています。供給された圧力は、多孔質体全体に行きわたり、軸受面全体から一様に流出します。ワークは軸受面から微少隙間を持って浮上し、流体潤滑状態になります。
非接触のしくみ
ノンコンタクトチャッキングでは、気体軸受の軸受面に微小孔を設け、真空源を接続して吸引します。浮上させる力と、吸着させる力を、同一平面上に同時に発生させ、その釣り合いを取ることで、非接触吸着状態を作り出します。この時、吸着させる力は流体膜を強固にする効果を生み、ワークの安定性が増します。
高精度のしくみ
非接触吸着状態となったワークは、流体膜によって偏荷重なく均一に支持され、一定の隙間を保ちつつ軸受面へ倣い、精密平面を形成します。ワークはストレスのない自然な状態で保持され、高さ方向の変位、振動を起こしません。
ノンコンタクト チャッキングの動画
●デモンストレーション
●Φ200mmウェーハのハンドリング
適用例
シリコンウェーハ チャッキングテーブル |
シリコンウェーハ マテハンエンドエフェクター |
ガラス基板検査テーブル |
Φ200mm対応 | Φ200mm対応 | 500X400mm |
Φ300mm対応 | Φ300mm対応 | - |
製品仕様
用途 | チャッキングテーブル | エンドエフェクター | ガラス | ||
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適合ワーク寸法 | Φ200mm | Φ300mm | Φ200mm | Φ300mm | 500X400mm |
型式 | PC3CSA-215-ACNA | PC3CSA-315-ACNA | PC3CFA-215-ACNA | PC3CFA-315-ACNA | PC3SSA-500/400 |
使用流体 | エアー、窒素 | エアー、窒素 | エアー、窒素 | エアー、窒素 | エアー、窒素 |
給気圧力 | ~ 0.5MPa | ~ 0.5MPa | ~ 0.3MPa | ~ 0.3MPa | ~ 0.2MPa |
消費空気量 | ~ 17L/min | ~ 33L/min | 13L/min (0.2MPa) | 29L/min (0.2MPa) | 47L/min (0.2MPa) |
吸引圧力 | ~ -0.1MPa | ~ -0.1MPa | ~ -0.1MPa | ~ -0.1MPa | ~ -0.1MPa |
吸引排気量 | 53L/min(-30kPa) | 138L/min(-30kPa) | 36L/min(-10kPa) | 52L/min(-10kPa) | 90L/min(-15kPa) |
平面度 | 3μm | 13μm | 28μm | 31μm | 11.8μm |
接続孔径 | 給気M5×2, 吸引Rc1/8×2 | 給気M5×2, 吸引Rc1/4×4 | 給気M5×1, 吸引M5×2 | 給気M5×1, 吸引M5×2 | 給気Rc1/4X1, 吸引Rc3/8X2 |
寸法 | 外径φ225mm× 厚み41mm | 外径φ325mm× 厚み46mm | 外径φ225mm× 厚み7.4mm | 外径φ325mm× 厚み7.4mm | 550×450×32 |
重量 | 3.7kg | 8.2kg | 336g | 683g | 17.5Kg |
雰囲気温度 | 23℃±2℃ | 23℃±2℃ | 23℃±2℃ | 23℃±2℃ | 23℃±2℃ |
雰囲気圧力 | 大気圧 | 大気圧 | 大気圧 | 大気圧 | 大気圧 |
カタログに示される製品仕様は、一例です。
お客様のご要望に合わせた非接触吸着盤の製作・開発も、承ります。
お問合せください。
使用上の注意
①非接触状態にあるワークは、摩擦がありません。水平方向に動きます。
ワークの位置決め、保持のために、ガイドもしくはグリップを設ける必要があります。(ポジショニンググルーブを用いる場合はこの限りではありません)
②多孔質カーボンの目詰まりを防止するために、クリーンエアーか窒素ガスを供給してください。
参考データ (φ200mmウェーハ用の場合)
ノンコンタクトチャッキングは、以下の特性を持ちます。
●把持力を増すには、吸引圧力を強くし、給気圧力を下げますが、隙間は狭くなります
●隙間を大きく取るには、給気圧力を上げ、吸引圧力を弱めますが、把持力は減ります
●カールしたウェーハを、精密平面に矯正します
◯ウェーハ形状
吸引力の調整で、ウェーハは吸着面に倣い、精密平面を形成する
◯吸引排気量
必要となる排気量は、吸引圧力によって決まる
グラフで示す排気量の2 倍が目安
◯消費空気量
消費空気量は、給気圧力によって決まる
グラフで示す2 倍が目安
カタログ(PDF)は、下記からダウンロード出来ます。